「弊社」と「当社」——どちらも自分が勤めている会社を指す言葉ですが、ビジネスシーンではこの2つ、思ったより“使い分け”が重要なんです。
間違えてしまうと、知らず知らずのうちに相手をムッとさせてしまう可能性も…!
今回は、「弊社」と「当社」の意味や使い方の違い、さらにメールや電話といったコミュニケーション手段ごとにどう使い分けるのがベストなのかを、やさしく&ちょっと面白く解説します!
「敬語ってややこしいな〜」と思っているあなたにも、この記事を読めば明日からスッキリ解決間違いなし!
「弊社」と「当社」の違いって?超基本の確認
「弊社」とは?
「弊社」は“謙譲語”のひとつ。簡単に言えば、「ウチなんて大した会社じゃありませんけど…」というニュアンスで自分の会社をへりくだって表現するときに使います。
このため、主に 社外の人に対して使う言葉 です。特に、お客様や取引先に何かお願いしたり、感謝を伝えたりする際には「弊社」を使うことで、相手への敬意と丁寧さが伝わります。
※注意! 社内で「弊社」って言うと、ちょっとおかしな人になってしまうかも!?
例文でチェック
- 弊社製品に関するご質問がございましたら、お気軽にご連絡ください。
- 弊社からのご提案について、ぜひご検討いただけますと幸いです。
- 弊社をご利用いただき、誠にありがとうございます。
- 弊社の社員一同、常にお客様第一を心がけております。
- 今後とも弊社サービスをよろしくお願い申し上げます。
「当社」とは?
「当社」は“丁寧語”でありながら、謙遜しすぎず、ある程度の自信と中立性を持って自分の会社を紹介できる言葉です。
このため、 社内外どちらでも使える万能選手 ですが、特に「同業他社やメディア」「業界関係者」「株主」など、ある程度“対等”な立場の相手に使うのがベストです。
例文でチェック
- 当社は来期、新しいグローバル戦略を展開予定です。
- 当社の新技術について、メディア向けの発表を行います。
- 当社の環境保護への取り組みが評価されました。
- 当社では多様な働き方を推進しています。
- 当社のビジョンは「未来の暮らしを支えること」です。
メールや電話での使い分けは?シチュエーション別に解説!
「文章では“弊社”、電話では“当社”?」といった混乱もありがち。
でも、実はシンプルです。基本的には、相手との関係性と、伝えたいトーンに合わせて使い分ければOK!
メールの場合
「弊社」がオススメのケース
- お客様へのご案内メール
- 取引先に対する見積もり・提案
- 感謝やお詫びを伝えるメール
- アフターサポートの案内
- イベントへの招待メール
例:「弊社をご利用いただきありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。」
例:「このたびは弊社商品に不具合があり、ご不便をおかけし申し訳ございません。」
「当社」がマッチするケース
- 社内一斉メール(例:社員向けの案内)
- プレスリリース文
- 採用情報などの会社案内
- ホームページでの企業紹介
- 株主向けの報告書
例:「当社では、働きやすい環境づくりを進めております。」
例:「当社の新規事業に関する情報をお届けします。」
電話の場合
「弊社」が適切な場面
- 顧客対応時の第一声
- 提案・営業電話での自社紹介
- サポートセンターでの応対
- 謝罪対応の電話
例:「お電話ありがとうございます。○○株式会社、弊社の山田が承ります。」
例:「このたびは弊社の対応に不備があり、誠に申し訳ございません。」
「当社」がふさわしい場面
- 社内ミーティングでの報告
- パートナー企業との戦略会議
- 求職者への説明(アピールしたいとき)
- 記者会見でのコメント
例:「当社の方針としましては…」
例:「当社では引き続き、イノベーションを推進してまいります。」
間違いやすいケースとその対処法
ケース1:「当社」と言ったら冷たく感じられた!?
お客様相手に「当社」を使ってしまうと、距離感が冷たく感じられることも。 そんなときは「弊社」で柔らかさと敬意をプラスしましょう。
ケース2:「弊社」と言ったら社内で笑われた!?
上司に「弊社では〜」なんて言ってしまうと、「いや、ウチの会社でしょ?」とツッコまれることも。社内では「当社」または単に「うち」でOKです。
ちょっとした豆知識:「小社」「わが社」ってどうなの?
実は「弊社」「当社」以外にも、自社を表現する言葉がいくつか存在します。
- 小社(しょうしゃ):かなりへりくだった表現で、文語的。営業資料や手紙などで見かけることが多いです。
- わが社:カジュアルでポジティブ。プレゼンやインタビューなど、アピールしたい時に向いています。
- 自社:文章中で客観的に述べるときに便利。報告書や比較資料などで使用。
- 当グループ:企業グループ全体を示すときに使います。
- 我が社(やや古風):中小企業の社長さんスピーチでたまに登場。意外と味があります。
言葉って奥が深いですね〜。
応用編:企業ブランディングと自社表現の関係
実は「弊社」「当社」といった言葉選びは、企業ブランディングにも影響を与えます。
例えば、常に「弊社」を使っている企業は「礼儀正しい」「お客様を大切にする」印象を持たれやすい一方、「当社」を多用する企業は「自信がある」「しっかりしている」という印象につながることも。
言葉一つで「どういう会社か」を自然に演出できるって、すごくないですか?
まとめ:使い分けをマスターして、“デキる人”感を演出しよう!
「弊社」と「当社」、似ているようで実はけっこう役割が違います。どちらを使うかによって、相手に伝わる印象がガラッと変わることも。
- 謙虚に、丁寧に伝えたいとき →「弊社」
- 対等に、堂々と話したいとき →「当社」
これらを正しく使い分けることで、あなたのビジネスメールや会話もワンランクアップ!言葉ひとつで“気配りができる人”としての印象を与えることができちゃいます。
気をつけるのは最初だけ。慣れてしまえば自然に使えるようになりますよ!
言葉選びにこだわるあなたは、きっともう「できるビジネスパーソン」への第一歩を踏み出しています。
さて、次は「貴社」と「御社」の違いについて、知りたくなってきませんか?(笑)
お楽しみに!ことで、相手に適切なメッセージを伝え、企業イメージを高めることが可能です。