「図る」「測る」「計る」「量る」の違い 体重を「はかる」はどれが正しい?

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日本語って、本当に奥が深いですよね。

特に「はかる」なんて、漢字が4つもあるんですから、まるでクイズみたい。しかも、どれも微妙に意味が違うという、まさに日本語トラップ。

今回はそんな「はかる」の謎を解き明かし、あなたがどんなシチュエーションでも迷わず“正しい漢字”を選べるようになる記事をお届けします。

漢字の違いが分からなくても今まで生きてこれた? たしかに、そうですよね。
でも、ここでマスターしておけば、あなたの語彙力は一段上がり、文章力もぐっとアップすること間違いなし!

ビジネスシーンや文章作成、日常の会話でもドヤ顔できるかも?

目次

「図る」の意味と使い方

「図る」は、何かの目的に向かって計画したり、工夫したりすることを意味します。

英語で言えば「plan」や「attempt」、「try to do」といったニュアンスが近いでしょう。

この漢字は、行動の前段階で頭を使って戦略を練るというニュアンスがあります。

「失敗を図る」なんていうと誤用っぽい感じがしますよね。
成功や改善、円滑な運営など、ポジティブな目的に向かうときに使われるのが一般的です。

ビジネスシーンでは「リスクの低減を図る」や「効率化を図る」など、何かしらの目的を達成するために使うことが多いです。

使用例:

  • 新規事業の成功を図るために、綿密なリサーチを行った。
  • 会議の雰囲気を和らげることを図って、差し入れのスイーツを持参した。
  • 政府はインフレ対策を図って新たな金融政策を導入した。

豆知識: 「図る」は抽象的な思考や意図が含まれる表現です。
「企図する(あることを企てる)」「画策する(巧みに計画する)」といった熟語も、同じく“考えて行動する”という意味を含んでいます。

「測る」の意味と使い方

「測る」は、長さや高さ、深さ、距離など、目に見える物理的な“寸法”を道具を使って数値化する時に使います。

要するに「定規」「メジャー」「巻き尺」「GPS」などが活躍する場面での出番です。

理科の実験や建築、エンジニアリングの世界などでも非常によく登場する漢字であり、技術的な計測に向いているのが「測る」です。

使用例:

  • 山の標高を測るために、最新のGPS機器を持って登山した。
  • 縄跳びの長さを測ると、予想より1メートル短かった。
  • 家の敷地面積を測るために、不動産業者が測量機を使った。

補足: この漢字は「測定」「測量」「観測」などの語にも登場し、数字で表せる現象や物体のサイズに関連します。
「時間」「重さ」などの“量”ではなく、“距離”や“高さ”など“長さ”がポイントです。

「計る」の意味と使い方

「計る」は、時間や数値、そして計画に関連する“数的な目安”を扱うときに使用されます。

こちらは「測る」と違い、直接的な物差しや機器ではなく、もう少し「予測的」「概念的」なニュアンスを含んでいるのが特徴です。

たとえば、プロジェクトの進捗や、イベントの所要時間、仕事の生産性など、「目に見えない数値」や「未来の見積もり」を扱う際に使います。

使用例:

  • 実験の所要時間を計る。
  • 仕事の進捗を計るために、ガントチャートを活用した。
  • 成功の可能性を計るのは難しいが、やってみる価値はある。
  • 彼の実力を計るには、まだ早いかもしれない。

豆知識: 「計算」「会計」「見計らう」など、思考を通じて数値を予測・判断する言葉で多く使われます。
時間、確率、期待値、効率など、数値化しにくいけど“計れそう”なものに強い漢字です。

「量る」の意味と使い方

「量る」は、“重さ”や“容積”など、具体的な「どのくらいの量か?」を計るときに登場します。

スーパーで野菜の重さをはかったり、料理中に砂糖や塩を量る場面など、まさに日常で頻出の「はかる」ですね。

さらに、「相手の気持ち」や「心の内」など、目に見えないものの大きさや深さを推し量る、という比喩的な使い方も可能です。

これは「推量」「思量」「察し量る」など、文学や心理的な文脈でも登場する表現です。

使用例:

  • 朝イチで体重を量ったら、昨日の焼き肉のツケが…。
  • 材料の分量を量ってから、ケーキ作りスタート!
  • 上司の機嫌を量りつつ、慎重に切り出す。
  • 相手の愛情を量るのは、恋愛マスターでも至難の業。

注目: 「量る」は、理科実験などでの重さの測定から、文学的な「人の思いを量る」といった感情的な読み取りまで、幅広く使える便利な漢字です。
「重量」「分量」「容量」「推量」など、あらゆる“量”を示す場面で大活躍!

「体重をはかる」はどれが正解?

さて、本題です。 「体重をはかる」というフレーズ、正しい漢字はどれでしょう?

正解は……「量る」

理由は簡単、体重は“重さ”ですからね。
体重計に乗って表示されるのは、体の質量。つまり「量る」の出番というわけです。

これ、意外と「測る」と書いちゃう人も多いんですが、「測る」は長さや高さなのでNGです。体重計が“長さ”を測ってたら、それは体の高さ(=身長)ですよ!

ちなみに、「体脂肪率」も同じく“量”に関する項目ですので「量る」となります。
混同しやすいけど、ぜひ覚えておきましょう。

「はかる」の類義語との比較

「はかる」という言葉のバリエーションを学んだところで、ここからは「似ているけど実は違う」類義語たちとの違いもチェックしてみましょう。

日本語の表現は本当に奥深く、言葉の微妙なニュアンスの違いを理解することで、あなたの表現力はさらに磨かれます!

「察する」と「量る」

察するは、相手の気持ちや状況を“感じ取る・推し量る”という意味があります。
つまり「量る」と似ていますが、より感覚的・直感的なアプローチです。

  • 察する:相手の気持ちを推測する(心のセンサー)
  • 量る:相手の気持ちを評価する・測定する(論理や観察)

例文比較:

  • 彼の沈黙から怒りを察した
  • 彼の言葉の裏にある本音を量った

「予測する」と「計る」

予測するは、未来に起こることを予想するという意味です。
これは「計る」の“可能性や時間を見積もる”という使い方と似ていますが、もう少し不確定な印象があります。

  • 予測する:未来をざっくり想定する(天気予報的)
  • 計る:計画や管理を目的に、時間や数値を判断する(計画重視)

例文比較:

  • 来週の売上を予測する
  • 新製品の投入タイミングを計る

「測定する」と「測る」「量る」

「測定する」は、科学的・客観的な方法で数値を出すという意味で、「測る」や「量る」と非常に似ています。
違いはやや形式的・専門的である点。

  • 測定する:精密機器や規格で正確に測る(専門職向け)
  • 測る/量る:日常的・感覚的にも使われる

例文比較:

  • 体温を測る(日常的)/体温を測定する(医療現場)
  • 成分濃度を測定する(科学的)/塩を量る(料理)

「評価する」と「量る」「計る」

「評価する」は、物事の価値や状態を判断する行為です。
「量る」「計る」も評価の一種ですが、より定量的で、数値で説明できるような内容に使われがちです。

  • 評価する:価値や状態を判断(定性的にも定量的にも)
  • 量る/計る:数値化・定量的な判断

例文比較:

  • 面接官は彼の熱意を評価した
  • 面接官は彼の準備の度合いを量った

まとめ:「はかる」四天王の覚え方

「図る」「測る」「計る」「量る」——この4つの違いを簡単に覚えるコツをご紹介!

漢字主な対象キーワード用途の例
図る意図・戦略計画・工夫成功を図る、改善を図る
測る寸法・距離長さ・高さ身長を測る、橋の長さを測る
計る数値・時間時間・計算所要時間を計る、成功率を計る
量る重さ・容積体重・量食材を量る、感情を量る

漢字の使い分けに自信がついたところで、覚えるのに便利なゴロ合わせをご紹介!

  • 図る(はかる) → 「ずっと考えてる」=図(ず)→計画的!
  • 測る(はかる) → 「直尺(ちょくじゃく)で測る」=モノサシ的!
  • 計る(はかる) → 「計画・計算の計」=時間・スケジュール!
  • 量る(はかる) → 「大量・少量の量」=重さや分量!

こうして類義語との違いも押さえておけば、漢字選びの精度はさらにアップ。

ビジネス文書や試験勉強、そして日々の雑談でも「あ、この人、言葉をちゃんとわかってるな」と一目置かれる存在になるかもしれませんよ!

…それに、うっかり「体重を測る」と書いてしまった友達に「それは“量る”だよ♪」と優しく指摘するチャンスも増えるかも?(ドヤ)

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